とある週末「焼肉屋 どうげん」にデザイナー女子ふたりの姿があった。気軽な食事もいいけれどおしゃれして食べる大人のディナーはもっといい。
夕食を愉しむ彼女たちの前にワインと共に並ぶのが、この店自慢のメニュー「シャトーブリアン」。牛ヒレ肉の中でも特にきめ細かい肉質で、「繊細な肉質に合うよう、肉の繊維に沿ったカットをしています」とシェフも言う。盛り付けも映えるこのお肉の感想は「口の中で溶ける」のただ一言に詰まっている。やわらかいを通り越して溶けてしまう―。そう、これこそが最上級の和牛、シャトーブリアン。
厚切り牛タンという名のメニューは世の中に溢れているが、どうげんの牛タンの厚さはなんと2cm。黒毛和牛のタンの中でも脂のノリが良い部分だけを切り出しているという。じっくりと火を通す時間は、ワインと共に―。焼き上がりが待ち遠しくてたまらない。 芳ばしい香りが漂ってきたら、さぁいよいよ。「噛みきれるかな?」という不安を胸に抱きつつも、一口頬張ると軽い歯触りを感じた後、スッと噛み切れた。口の中いっぱいに広がるジューシーなタンの美味しさに、ふたりの頬も思わず緩む。
ワインとお肉は相思相愛。だから焼肉には美味しいワインが欠かせない。どうげんが年間仕入れるワインは約80種類。ソムリエ資格を持ったスタッフが自然派ワインを中心に、希少なワインや美味しいワインを取り揃えている。 「今夜愉しむ一本はこれに決めた」。 ほのかな酸味のあるワインがお肉の美味しさを引き立てる。グラスを傾けるふたりの時間も特別な時間になりそうだ。